JLPGAツアーを席巻するダイヤモンド世代の旗手、櫻井心那(さくらい・ここな)プロ。
彼女の目覚ましい活躍の裏には、どのようなコーチング体制があるのでしょうか?
今回は、櫻井プロが現在師事するコーチ、そして幼少期からプロになるまでの道のりを支えた師たちの存在に迫ります。
あの松山英樹プロのコーチも務めた人物との出会いにも注目です。
櫻井心那の現在のコーチは誰?トップアマが師匠だったこともあった⁈
櫻井心那プロは現在、目澤秀憲(めざわ・ひでのり)氏をコーチとして師事しています。
目澤氏は数多くのツアープレーヤーを指導し、優勝に導いているツアープロコーチです。
日本大学ゴルフ部でツアープロを目指した後、アメリカへ語学留学し、TPIレベル3を取得してツアープロコーチとしてのキャリアをスタートさせました。
**TPI(タイトリストパフォーマンス インスティチュート)**は、2003年にタイトリストがフィジカル、スイング、クラブなどの研究開発を目的に設立した機関です。
TPIを創設したグレッグ・ローズ博士は、コーチが選手をサポートする上で以下の4つの要素を重視すべきだと提唱しています。
- 技術: スイングの課題と改善策を見つける。
- 道具: プレーヤーに合った道具を選定する。
- メンタル: 選手との信頼関係を築き、精神面をサポートする。
- 身体能力: プレーヤーの身体能力を評価し、スイングへの影響を分析する。
TPIメソッドは、選手の身体能力を評価した上で個々に適したスイング作りを行うというもので、ゴルファーがより長くゴルフを楽しめることを目的としています。
世界ランキング上位の選手チームにはほとんどTPI認定のコーチが在籍しており、櫻井プロも目澤コーチの指導のもと、TPIメソッドに沿った練習に励んでいます。
櫻井プロのゴルフの原点には、幼少期からプロになった頃まで指導を受けていた地元の園田謙介(そのだ・けんすけ)プロがいます。
園田コーチは、長崎市元船町で最新機器を備えたインドアゴルフ練習場「Hauser Golf」を運営されています。
また、櫻井プロはインドネシアにも「師匠」と呼ぶ日本人トップアマチュアがいると明かしています。
2022年にインドネシアで行われた「シモーネ・アジアパシフィック」に出場し4位に入った際に出会ったとされています。
ジャカルタを拠点とするトップアマチュアでは、2024年10月の日本シニアゴルフ選手権で3連覇を達成した水上晃男(みずかみ・てるお)氏が知られています。
櫻井プロはこの師匠から、低い球を打つ技術を教わったとされています。
元々高い弾道が持ち味だった櫻井プロが低い球も打てるようになったことで、2023年のJLPGAツアー4勝という結果に繋がったと考えられます。
櫻井プロは
「ショットとスウィングについては(園田謙介)コーチにしか指導を受けたくないと思っているんですけど、バリエーションという意味ではいろんな人に聞くのもアリかなと。
お仕事でご一緒したプロにもどんどん聞いちゃいます。
それは、コーチに全幅の信頼を置いているという安心感があるからかもしれないですね」(引用元:みんなのゴルフダイジェスト)
と語っており、園田コーチへの厚い信頼が伺えます。
櫻井心那のスイングは?パッティングは?
2022年にステップアップ・ツアーで5勝を挙げ、下部ツアーでの賞金女王に輝いた櫻井心那プロ。
2023年に初めてレギュラーツアーに本格参戦した際、彼女は「練習量の差」が課題であると分析していました。
レギュラーツアーの選手たちが日が暮れるまで練習を続けている姿に感銘を受け、より一層の努力が必要だと感じたといいます。
プロゴルファーの華やかな活躍の裏には、こうした絶え間ない努力があることが伺えます。
櫻井プロのショット前のルーティンは、片足素振りです。
かつてスイングが振れない時期があったため、「とにかく思い切り振る」ことを意識し、常に全力で振り切るようにしています。
パッティングにおいては、堀川未来夢プロが使用する練習器具「パッティングレール」が自身に合っていたと語っており、ボールの転がり方を重視した練習に取り組んでいます。
このように、プロであっても常に上達を追求し、具体的な練習法を実行していることが分かります。
さらに、プロテスト合格に向けて、高校生の頃にはオリジナルのゴルフの教科書を自作していたというエピソードもあります。
「こういう時はこうして打つ」といった具体的な対策や、自身のミスやその対策方法などが詳細に記されており、現在はすべて頭に入っているため読み返すことはないものの、その探求心と計画性の高さを示すものと言えるでしょう。
櫻井心那のスポンサーは?
櫻井心那プロは、以下の企業とスポンサー契約を結んでいます。
(※情報は2025年6月時点のものです。最新情報は公式発表をご確認ください。)
- PCA株式会社: 会計・給与・販売管理などの業務ソフトを提供
- ボルテックス: 不動産ソリューション事業などを展開
- JA全農: 全国農業協同組合連合会
- ニトリ: 所属契約
これらの企業からの支援が、櫻井プロの活動を強力に後押ししています。
今後、さらに多くの企業との契約が増える可能性もあります。
櫻井心那のプロフィールは?高校は?戦績は?
櫻井心那プロは2004年2月生まれ、長崎市出身です。
6歳の時に家族で石川遼プロの試合を観戦したことがきっかけで、2人のお兄さんと共にゴルフを始めました。
家族は両親と兄2人の5人家族です。
【主なアマチュア時代の戦績】
- 2015年: 九州小学生大会 優勝
- 2016年: 九州中学校ゴルフ選手権 2位
- 2017年: 九州中学校ゴルフ選手権 3位T
- 2018年: 九州ジュニアゴルフ選手権 2位
- 高校: 長崎日本大学高等学校
- 2020年: 九州高等学校ゴルフ選手権 3位T
- 2021年: 全国高等学校ゴルフ選手権 優勝
- 2021年: 高校3年生でJLPGAプロテストに一発合格
彼女の座右の銘は「有言実行」。
プロテストの際には「私が受からなければ誰が受かる?」という強いマインドで挑んだと語っており、その精神的な強さが伺えます。
【主なプロとしての戦績】
- 2022年: 下部ツアー(ステップ・アップ・ツアー)で一度も予選落ちすることなく5勝を挙げ、史上最年少での賞金女王に輝きました。
この年の勝率は31%という驚異的な数字を記録しています。-
特に「日台交流うどん県レディースゴルフトーナメント」最終日の後半ハーフでは、イーグル2つを含む28打というステップ・アップ・ツアーのハーフ最少スコア新記録を樹立し、トータル63でラウンドしました。(引用元:Wikipedia)
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- 2023年: JLPGAツアーで4勝を達成しました。
- 「資生堂レディスオープン」
- 「楽天スーパーレディース」
- 「ゴルフ5レディス」
- 「富士通レディース」
- 年間獲得賞金は6位の1億1,230万7,733円を記録。
- メルセデス・ランキングは5位。
- GTPAルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞。
- JLPGA AWARDSの敢闘賞を受賞。
- JLPGAチームの一員として特別賞を受賞。
- この年、宮里藍プロ、畑岡奈紗プロに次ぐ史上3人目の10代でのレギュラーツアー4勝という快挙を成し遂げました。
まさに櫻井心那プロにとって飛躍の年となりました。
櫻井心那のまとめ
今回は、櫻井心那プロのコーチング体制に焦点を当て、そのゴルフの進化を支える師たちの存在を深掘りしました。
- 現在、目澤秀憲氏をコーチとして師事し、TPIメソッドに沿った練習に励んでいる。
- 幼少期からプロになった頃までは、地元の園田謙介プロが指導し、強固な信頼関係を築いている。
- インドネシアには、低い弾道習得に影響を与えたとされる日本人トップアマチュアの「師匠」がいる。
- 2022年にはステップ・アップ・ツアーで5勝を挙げ最年少賞金女王に、2023年にはレギュラーツアーで4勝を達成するなど、驚異的なスピードで成長を遂げている。
- 高校時代に自作した「ゴルフの教科書」や、片足素振り、パッティングレールを用いた練習など、常に上達を追求するストイックな姿勢を持つ。
2023年に宮里藍プロ、畑岡奈紗プロに次ぐ10代でのレギュラーツアー4勝という快挙を達成した櫻井心那プロ。
様々なコーチからの学びと、自身の努力によって進化を続ける彼女の2025年シーズン以降の活躍に、ますます期待が高まります。
ぜひ、あなたも櫻井心那プロを一緒に応援していきましょう!
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