今回は、2024年伊藤園レディスでツアー通算2勝目を挙げた山内日菜子(やまうち・ひなこ)プロをご紹介します。
9歳から父親の影響でゴルフを始め、その父親にクラブセッティングを任せることで飛躍的な結果を出した彼女のキャリアは、家族の深い絆に支えられています。
今回は、山内プロの家族構成、特に父親のゴルフに対する深い造詣と、弟たちの存在に焦点を当ててご紹介します。
山内日菜子を支える家族、元研修生の父親と2人の弟
山内日菜子プロの家族は、父親の克則(かつのり)さん、母親の由美さん、そして2人の弟(長男の南雲(なぐも)さん、次男の確(たしか)さん)の5人家族です。
父親の克則さんは、山内プロが9歳の頃からゴルフ指導を行っており、ゴルフ全般に非常に詳しい人物です。
それもそのはず、克則さん自身もかつてプロゴルファーを目指し、ゴルフ場で研修生をしていた経験があります。
山内プロが中学生の頃には、娘の指導に専念するため、一緒にゴルフをすることはなくなったと語られています。
これは、克則さんが自身のプロゴルファーとしての夢を娘に託し、その育成に全力を注いだ結果と推測できます。
山内プロは父親について「お父さんはとにか本を読んで教えてくれます」と語っており、克則さんが常に良い教え方や方法を模索し、娘のために尽力してきたことが伺えます。
親子関係でありながらも、喧嘩になることなく指導を受けられていたことは、克則さんの指導手腕と山内プロの素直な姿勢を示すものです。
多くの女子プロゴルファーが父親をコーチに持つ中で、山内親子もまた良好な親子関係を築いていることがうかがえます。
母親の由美さんは、山内プロの名付け親であり、精神的な支えとなっています。
山内プロの名前には、由美さんの「宮崎の太陽を浴びて育つ菜の花のように、すくすくと育ってほしい!もう一人の『日菜子』を知ってもらいたい」という願いが込められているとされています(出典:サンスポ)。
山内プロの弟たちも、それぞれの分野で活躍しています。
長男の南雲さんはゴルファーであり、あの勝みなみプロと同級生で友人です。
勝みなみプロが高校1年の時に出場した「LPGAツアー選手権リコー杯」では、南雲さんがキャディを務めた経験もあります。
南雲さんは日章学園高等学校のゴルフ部出身で、現在は大阪府茨木市にあるゴルフ専門トレーニング施設「J-HOLIC KOZUMA GOLF LAB」でコーチを務めているようです。
山内プロ自身も日章学園高等学校に進学しましたが、練習場の移転により自宅から遠くなったため、通信制の宮崎東高等学校に転校しています。
次男の確(たしか)さんはゴルフではなく野球に打ち込んでおり、現在、西南学院大学の野球部で学生リーダーを務めています。
彼は尊敬する人に「姉」と山内プロの名を挙げており、幼少期から間近で姉の努力を見てきたからこその尊敬の念を抱いていることが伺えます。
このような家族構成からも、山内家の良い雰囲気が伝わってきます。
山内日菜子のクラブセッティング、父親の貢献とパフォーマンス向上
山内日菜子プロは、2024年8月末の「ゴルフ5レディス」の時点で14回予選落ちを喫しており、その原因の一つとして「あまりクラブのことをわかってなくてセッティングは無茶苦茶だった」と語っています。
そこで、「ゴルフ5レディス」前に父親の克則さんにクラブセッティングを丸投げし、クラブ14本のうち8本を変更するという大胆な決断をしました。
克則さんが娘の操作しやすいように改良し、シャフトの軽量化も施したこのセッティングが功を奏し、「ゴルフ5レディス」では優勝争いを演じて2位という好成績を収めました。
長年、娘のコーチを務めてきた克則さんのゴルフに対する深い知識と、山内プロのプレースタイルへの理解が、この的確なクラブセッティングに繋がったと言えるでしょう。
山内プロも父親に安心して任せられたことで、精神的なストレスが軽減され、結果的に良いパフォーマンスに繋がったと推測されます。
この試合以降、山内プロの予選落ちの回数は大幅に減少しており、父親のクラブセッティングへの貢献が、彼女の安定した成績に大きく寄与していることが伺えます。
竹田麗央プロも父親にクラブセッティングを任せていると語っていることからも、幼少期から選手を見てきた父親の経験と理解が、クラブセッティングにおいて非常に重要であることがわかります。
山内日菜子の主要クラブセッティング
山内日菜子プロが2024年伊藤園レディスで優勝した際のクラブセッティングは以下の通りです。(出典:ALBA Net ゴルフ)
- 1W(ドライバー):テーラーメイド Qi10(10.5°/シャフト:スピーダーNXグリーン 40S/45.5インチ)
- 3W(フェアウェイウッド):テーラーメイド Qi10フェアウェイウッド(16.5°/シャフト:スピーダーNXグリーン 40S)
- 7W(フェアウェイウッド):テーラーメイド Qi10フェアウェイウッド(21°/シャフト:スピーダーNXグリーン 50S)
- 5, 6, 7UT(ユーティリティ):テーラーメイド Qi10レスキュー(25°、28°、31°/シャフト:MCH 50S)
- 7~PW(アイアン):テーラーメイド P770(シャフト:MCI 60S)
- W(ウェッジ):テーラーメイド ミルドグラインド4(50°、54°、58°)
- PT(パター):テーラーメイド スパイダーツアーX X7
- BALL(ボール):テーラーメイド TP5X
山内プロは、シャフトを軽いものに変更したことで、ゴルフがより楽になったと語っており、このセッティングが2勝目という結果に繋がったとされています。
まとめ:家族の絆と父親のサポートで輝く山内日菜子
今回は、家族の深い絆と特に父親の献身的なサポートに支えられ、ツアーで活躍する山内日菜子プロについてご紹介しました。
- 山内日菜子プロの父親、克則さんはプロゴルファーを目指した元研修生であり、娘のゴルフ指導に深く関わってきました。
- 山内プロには2人の弟がおり、長男の南雲さんはゴルファーとして活躍し、過去には勝みなみプロのキャディを務めた経験もあります。
次男の確さんは野球に打ち込み、尊敬する人に姉の山内プロの名を挙げています。 - 母親の由美さんは名付け親であり、精神的な支えとなっています。
- 山内プロは、成績不振時に父親の克則さんにクラブセッティングを全面的に任せ、これが2024年伊藤園レディスでの2勝目に大きく貢献しました。
- 彼女の主要クラブはテーラーメイドで統一されており、シャフトの軽量化が好結果に繋がっています。
- 山内プロは、日章学園高等学校から通信制の宮崎東高等学校に転校した経験があります。
「宮崎の太陽を浴びて育つ菜の花のように」すくすくと育った山内日菜子プロ。
家族の支えを力に、3回目の優勝、そしてさらなる飛躍を目指して頑張る彼女を、一緒に応援していきましょう!
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