才能溢れる若手女子プロゴルファー、佐藤心結(さとう・みゆ)プロ。
彼女は、長年にわたり指導を受けてきた三觜喜一ティーチングプロが率いる「チーム三觜」を離れ、新たな道を歩んでいます。
指導者として高い評価を得ている三觜コーチのもとを離れた理由とは何だったのでしょうか?
今回は、佐藤プロのコーチ変更の背景と、現在の彼女を支えるサポート体制について詳しく掘り下げていきます。
佐藤心結のコーチは三觜(みつはし)ティーチングプロから現在は?
佐藤心結プロは、9歳の頃から三觜喜一ティーチングプロの指導を受けていましたが、2022年12月にそのもとを離れました。
現在は、周囲のアドバイスも参考にしながら、基本的に自身で考え、スイングの試行錯誤を続けているとされています。
佐藤プロはALBA GOLFのインタビューで、
「先のことを考えると、誰かに見てもらったほうがいいし、気持ちに余裕もできると思います。ただ、今は自分で原因を考えられるように。
(コーチ選びは)焦らずにと思っています」と語っており、自立した選手としての成長を目指していることが伺えます。(引用元:ALBA GOLF)
三觜喜一氏はPGAティーチングプロであり、その指導者としての手腕は高く評価されています。
2014年にはPGAティーチングアワードで、確立したジュニア指導法が評価され功労賞を受賞しています。
三觜コーチは佐藤プロを「最後の弟子にしよう」「能力は断トツ」と評しており、その才能を高く買っていました。
コーチから独り立ちした佐藤プロですが、他からのアドバイスも積極的に取り入れています。
例えば、
「日本女子オープン」予選会では、ツアー7勝の米山みどりプロから「素振りも足を使って本気スイングで。
パッティングはフォロースルーをもっと意識して」というアドバイスを受け、「ガラッと面白いくらい変わった」と語っています。(引用元:中日スポーツ)
また、坂詰和久コーチ(青木瀬令奈プロのコーチとしても有名)とは正式な契約こそないものの、約2年前から気にかけてもらい、時折アドバイスを受けているとのこと。
「教えてくださることもすごくシンプルで、体の動きもシンプルに伝えてくれる。
考えることなくすっと頭に入ります」(引用元:ALBA NET)
と、その指導の分かりやすさを評価しています。
佐藤心結、不調から復調へ⁈
2024年シーズン、シード権は保持しているものの、予選落ちが目立っていた佐藤心結プロでしたが、8月の「CAT Ladies」では兄の俊貴(しゅんき)さんをキャディに起用したことで復調の兆しを見せました。
この大会は自宅から比較的近いこともあり、俊貴さんがキャディを務めました。
妹の性格を熟知している俊貴さんは、常にポジティブな声かけで佐藤プロをリラックスさせ、精神的な支えとなっています。
俊貴さんは、「兄は常に『大丈夫』とか『まだいける』と、ポジティブな声を懸けてくれる。
昨日(第1ラウンド)も『この雨と風でイーブンパーは、アンダーの価値がある』と言ってくれた。
それで、しっかりと耐えられた」と佐藤プロが語るように、その存在はプレーに良い影響を与えています。(引用元:日刊スポーツ)
実際、この大会の第2ラウンドでは「67」をマークし、「久しぶりにノーボギーで回れて100点に近い内容だった」と自身のプレーを評価しました。
また、「ゴルフ5レディス」では今季ベストの3位タイに入るなど、復調の兆しが明確に見え始めています。
さらに、「ソニー女子プロゴルフ選手権」では52位タイ、「住友生命vitality東海クラシック」では58位タイという結果でしたが、シーズン序盤と比較すると明らかに調子を上げてきています。
佐藤心結の中学、高校は?プロフィールは?
佐藤心結プロは、2003年7月生まれ、神奈川県小田原市出身です。
7歳の時に祖父から贈られたゴルフクラブがきっかけでゴルフを始めました。
家族は両親と兄の4人家族です。
小学3年生まで、地元の小川真志氏からゴルフの基礎を学び、9歳からは三觜喜一コーチの指導のもと、本格的にゴルフに打ち込み始めました。
ジュニア時代から数々の実績を残しています。
- 2015年: 神奈川県ジュニアゴルフ選手権小学生女子の部 3位、関東小学生ゴルフ大会 4位タイ、PGM世界ジュニアゴルフ選手権日本代表東日本 3位タイ
中学校は小田原市立城北中学校に進学。
ゴルフの身体作りのため、陸上部に所属し、砲丸投げの選手としても活動していました。
砲丸投げで地区大会優勝の実績もあり、高い身体能力の持ち主であることが伺えます。
- 2018年: 神奈川県アマチュアゴルフ選手権12〜14歳の部 2位、関東中学校ゴルフ選手権春季大会 4位タイ
高校は茨城県のゴルフ強豪校として知られる明秀学園日立高等学校に進学し、さらなる実力を磨きました。
- 2021年: 日本女子アマチュアゴルフ選手権競技 3位、関東ジュニアゴルフ選手権女子15〜17歳の部 2位タイ、ゴルフダイジェスト・ジャパン・ジュニアカップ15〜17歳女子の部 優勝、日本ジュニアゴルフ選手権競技 女子15歳〜17歳の部 4位タイ
そして、2021年にはJLPGAプロテストに一発合格を果たしました。
彼女は、ダイヤモンド世代を代表する選手の一人です。
佐藤心結はアマチュア時代にシブコらとプレーオフ⁈
佐藤心結プロがアマチュア時代に大きく注目を集めた試合の一つが、2021年の「スタンレーレディス」です。
この大会で佐藤プロは、最終日を首位タイで迎え、渋野日向子プロ、ぺ・ソンウプロ、木村彩子プロと共にプレーオフに進出しました。
惜しくも渋野プロに敗れはしたものの、ベストアマチュアに選出され、さらにドライビングディスタンスでは1位を記録するなど、そのポテンシャルを強く印象付けました。
渋野日向子プロは、佐藤プロについて以下のようにコメントしています。
「メンタルがすごく強い、肝が据わっているなと思いました。
プレッシャーがかかる中で、1ホール目にバーディーパットを入れてきたのを見て、『この子がプロになったら本当に強くなる』と思いました。」(引用元:THE ANSWER)
この活躍の後、佐藤プロはJLPGAプロテストに一発合格を果たしました。
今後、再び渋野日向子プロをはじめとするトップ選手たちと優勝争いを繰り広げる日が来ることに期待が寄せられます。
佐藤心結のまとめ
今回は、長年の師である三觜喜一コーチのもとを離れ、新たな成長の道を歩む佐藤心結プロについてご紹介しました。
- 2003年7月生まれ、神奈川県小田原市出身。
7歳でゴルフを始め、9歳から三觜コーチに師事。 - 小田原市立城北中学校では陸上部に所属し、砲丸投げでも実績を残すなど、高い身体能力を誇る。
- 高校はゴルフ強豪校の明秀学園日立高等学校に進学し、2021年にはJLPGAプロテストに一発合格。
- アマチュア時代には2021年「スタンレーレディス」で渋野日向子プロらとプレーオフを戦い、ベストアマに輝くなど、その実力を早期から見せていた。
- 現在はコーチを置かず、自身のゴルフと向き合う中で、兄・俊貴さんのサポートや米山みどりプロ、坂詰和久コーチからのアドバイスも積極的に取り入れている。
- 2024年シーズンは一時不調も見られたが、兄のキャディ起用などを経て復調の兆しを見せ、今後さらなる活躍が期待される。
自らのゴルフを追求し、力強く歩み続ける佐藤心結プロ。
彼女の今後のツアーでの活躍に、ぜひ注目し、一緒に応援していきましょう!
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