2024年11月、4度目の挑戦でJLPGAプロテストに合格を果たした山口すず夏(やまぐち・すずか)プロ。
高校卒業後、JLPGAプロテストを受けずにアメリカを主戦場としていた彼女のキャリアは、父親の山口裕之氏の全面的なサポートなしには語れません。
彼女は、米国女子Qシリーズの最終予選会で61位タイとなり、米国レギュラーツアーの出場権は逃したものの、下部のエプソンツアー出場資格を獲得しています。
アメリカで戦い続けたいという彼女の強い意志は、2025年シーズンも継続されると予想されます。
本記事では、山口すず夏プロの父親の人物像とそのサポート体制、そしてプロテスト合格までの道のりと、彼女を支えるコーチについて詳しくご紹介します。
山口すず夏の父親はどんな人?
山口すず夏プロの父親である山口裕之氏は、娘のキャリアにおいて重要な役割を果たしています。
アスリートの親としての哲学: 裕之氏は、アスリートを育てる親としての明確な哲学を持っています。
彼は、「まずは強制しない。好きでなければ続かない」
「親に無理やりやらされてた子は、成績が良くても高校生くらいでゴルフを辞めてしまう」と語っています。
一方で、「親の覚悟も必要。やると決めたら徹底的にやる」とし、「仕事があるからその週は行けない、とか、ひとりで行って来いとか、そういうことだとダメ」と、全面的にサポートする姿勢を示しています
(引用元:アスリートママ)。
この哲学は、山口プロが2015年に中学生で「全米女子オープン」に史上最年少で出場した時から一貫しており、裕之氏が娘の活動にどこへでも帯同する覚悟を示していることが伺えます。
裕之氏の具体的な職業は不明ですが、2019年からは娘と共に渡米し、生活面から競技面まで全面的なサポートを行っています。
学業とゴルフの両立への配慮: 裕之氏は、ゴルフ一辺倒の生活を娘に強いることはありませんでした。高校はスポーツ推薦のない私立の共立女子第二高等学校を選択させ、
「高校生活は楽しいものだし特別なもの。
まずはゴルフの目先の結果よりも、そっちが大事」という考えを示しています。
実際、修学旅行と国体の日程が重なった際も、
「30年後に同窓会をやったときに絶対に修学旅行の話になるんだぞ」と助言し、国体出場を辞退させました。
山口プロは後に「みんなと旅行に行って良かった」と笑顔で振り返っています(引用元:GDOニュース)。
これは、娘にその年齢でしか得られない経験をさせ、後悔させたくないという裕之氏の深い愛情の表れです。
2019年からアメリカを主戦場としていた際には、裕之氏が渡米して毎日の食事、キャディ、そして車の運転を含めた移動など、広大なアメリカでの転戦生活を全面的に支えました。
山口すず夏のプロテストまでの道のりは?
山口すず夏プロは、2024年11月に4度目の挑戦でJLPGAプロテストに合格を果たしました。彼女は「プラチナ世代」の一員ですが、同世代の多くの選手が日本でプロテストを受ける中、アメリカを主戦場とする独自の道を歩みました。
米国挑戦と苦難の時期: 高校卒業後、JLPGAプロテストを受けずに米国ツアーでの活躍を目指しましたが、待っていたのは厳しい現実でした。
ルーキーイヤーは開幕7試合で5度の予選通過を果たしたものの、その後の12試合はすべて予選落ち。
2020年と2021年の合計18試合では、予選通過がわずか1度という成績でした(引用元:Yahooニュース)。
2年間アメリカで戦った後、日本でのプロテスト合格を目指して帰国しましたが、ここでも苦しい時期が続きました。
- 2021年11月: 最終プロテストに進むも、3打及ばず不合格。年末年始も練習を続けました。
- 2022年: 2次予選で敗退。「ゴルフ人生1番の不調を味わう」と自身のInstagramで語るほどでした。
森守洋コーチとの指導と再挑戦: アメリカ遠征中も帰国時には森守洋(もり・もりひろ)ツアープロコーチの指導を受けており、帰国後も森コーチのスタジオに通い続けました。
2023年も最終プロテストまで進みましたが、残念ながら合格には至りませんでした。
「だいぶ良くなってきたと思ったけどあと一歩のところでうまくいかない」とInstagramで心境を明かしています。
念願のプロテスト合格: そして2024年の最終プロテストで、ついに合格を勝ち取りました。
彼女は自身のInstagramで「ゴルフ楽しい→4度目にしてやっとテスト合格!普通の人とはなかなかに違う道を歩んできたけれど決してLPGAツアーに出ていた時の経験は無駄じゃなかったと思っています」と喜びとこれまでの経験への思いを綴っています。
このコメントからは、ゴルフを楽しむ気持ちが彼女の原動力となっていることが伺えます。
山口すず夏のコーチは誰?
山口すず夏プロのコーチは、高校時代から指導を受けている森守洋(もり・もりひろ)ツアープロコーチです。
森守洋コーチの指導と経歴: 森コーチは、東京都三鷹市にある「東京ゴルフスタジオ」で、アマチュアからプロゴルファーまで幅広い層の指導にあたっています。彼の経歴は以下の通りです。
高校時代にゴルフを始め、1995年に渡米し、サンディエゴで4年間ゴルフを学びました。
帰国後、陳清波プロとの出会いを経て、そのゴルフに感銘を受けます。
2002年よりレッスン活動を開始し、現在は複数のツアープロのコーチを務めています(引用元:東京ゴルフスタジオ)。
長年にわたり山口プロを指導してきた森コーチにとって、彼女のJLPGAプロテスト合格は、指導の成果として大きな喜びであったと推測されます。
まとめ:山口すず夏プロの不屈の挑戦と未来
今回は、父親の全面的なサポートのもと、数々の困難を乗り越えてきた山口すず夏プロのキャリアと人物像についてまとめました。
- 山口すず夏プロは、2015年に中学生で「全米女子オープン」に史上最年少で出場するなど、早くからその才能を注目されていました。
- 高校は私立の共立女子第二高等学校に進学し、学業とゴルフを両立。父親の山口裕之氏は、娘の人生経験を重視し、ゴルフ漬けではない高校生活を尊重する哲学を持っていました。
- 高校卒業後はプロ宣言し、2019年から父親と共に渡米し、アメリカを主戦場としました。しかし、2年間でアメリカでのツアー参戦から撤退し、日本に帰国しました。
- JLPGAプロテストでは苦戦を強いられましたが、4度目の挑戦で合格を掴み取りました。
この道のりを通じて、ゴルフの「楽しさ」を再確認できたと語っています。 - 彼女のコーチは、高校時代から指導を受けている森守洋ツアープロコーチです。
- 2025年の米ツアーでは、下部リーグであるエプソンツアーの出場権を獲得しており、日本とアメリカの両方での活躍が期待されます。
独自の道を歩み、様々な経験を積んできた山口すず夏プロの、今後のさらなる飛躍に期待が高まります。
ぜひあなたも、山口すず夏プロを一緒に応援していきましょう!
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